機会
出来事と出会い。出来事や出会いに対して、「これはいったい何の機会なのだろう」と考えることによって機会が生まれる。特に、自分にとって都合の悪いことが起きたり、自分とまったく違った考えを持った人に出会ったりしたときほど大きな機会になる。
機会となるかどうかは、何が起きたか、どんな人に出会ったかではなく、それらをどのように受け止めるのかによって決まる。自分にとって不都合なものほど自己を改善・成長させるチャンスとなるのである。機会は自ら創り出すものであり、私たちは毎日幾多もの機会の中で生きていると言うこともできる。
危機
危機には「問題が起きる」といったような外部環境的な危機と、人の内面で起こる意識としての危機の二つがある。
そして、最も恐れなければならないのは、意識の中で起きる危機である。つまり、危機を感じていないとき、意識の中に安心感があるときが最大の危機になるということだ。なぜならば、その時ほど改善・向上に消極的な時はないからである。言うならば、環境的な危機がないとき、つまり物事が思いどおりにいっているときほど、大きな意識の危機に立たされる。うまくいっているときに、後の崩壊の種ができるのである。
危機管理
最悪の事態にどう対処するのかという手法としての危機管理と、最悪の事態にどのような姿勢で臨むのかという意識の危機管理がある。
意識としての危機管理とは、高い目標を持って緊張感を維持し、どのような状況に置かれてもあきらめずに今できることからチャレンジし続けるという姿勢を持つことである。そして経営における最高の危機管理とは、どんな状態に置かれても、今そこでできることをあきらめずにやり続ける姿勢を共有化することである。
企業
社会に貢献し、人間性を向上させるところ。個人個人が持てる能力を最大限に発揮し、自己責任で互いに助け合いながらビジョンの達成を目指す場。企業は利益を出すこと、存在することが目的ではなく、ビジョンの達成を目的とする手段である。企業がその利益や存在を目的とすると、社会的に価値がないことでも、利益になりさえすればやることになり、さらには真実を隠し、社会に害をもたらすことにつながる。
企業活動
自分自身の行動。
企業活動とは自分自身の行動であり、企業の未来は今日から自分自身がどう行動しようとするのかによって決まるものである。
社員とは企業に雇われ報酬のために仕方なく働く人ではなく、企業をつくっている人であり、その行動こそが企業活動そのものである。つまり、企業と自分との関係は対峙関係にあるのではなく、それはまったくの同一なものである。たとえば企業に対して期待することがあるとすれば、それは自分自身に対して期待することであり、それを実現することが自分の役割となる。給与の保証を期待するのであれば、給与が保証されるような企業を創ればよいのである。
企業の拡大
単なる規模の拡大、売上の増大、社員の増加。成長を伴わない拡大は、反社会的活動につながり、社会に弊害をもたらすことになりかねない。
企業の拡大は、目指すものではなく、あくまで成長の結果である。企業の拡大を最も喜ぶべきは、社長や株主ではなく、顧客や社会である。
企業の価値
お客様のみならず社員やその家族、株主、さらに関連会社など、どれだけ多くの人々から感謝されているかが企業の価値である。
世界一の企業とは、売上や規模などではかるものではなく、どれだけ多くの人々から感謝されているかではかるものである。感謝の手紙(メールなどを含む)を1日にどれだけお客様や地域からいただくことができるかを基準に判断することもできる。
「企業を変える」とは、まさに感謝され、尊敬されるように変えることにほかならない。そのための基本は、企業で働く一人ひとりの考え方であり、まずその考え方が尊敬に値するものであることが必要だ。全ての商品やサービスには、その考え方が反映されるからである。
企業の成長
社会により大きな価値・感動を提供することにより、社会的な存在価値が高まること。顧客や社会から必要とされる以上に、尊敬される存在になること。
単なる規模の拡大や売上の向上、社員の増加は成長ではない。企業の真の成長とは、社会に価値・感動をもたらし、顧客や社員を幸せにするものでなければならない。
企業の変革
自分の意識を変革すること。
企業を変革するということは、組織やシステムなどの形式を変えることではない。いくら形式を変えても風土が変わらなければ変革したことにならない。また、風土を変革するために形式だけを変えても風土は変わらない。そして、風土を変革することは、自分自身の意識を変革することに他ならない。自分を変えずに他人や風土を変えることはできない。
つまり、他人の意識や企業の風土が変わるかどうかは、どれだけ自分自身の意識を変革できたかによって決まるものである。
起業家精神
いかなる環境条件のなかでも、自らの能力と可能性を最大限に発揮して道を切り開いていこうとする姿勢。
あらゆる問題を前向きに受け止め、改善向上の機会とする。さらに自己責任で考え、自分ができることから取り組んでいく。その目的は社会や他人に価値・感動を提供することである。
期待
相手を思いどおりにしようとすること。期待が大きい人ほど人間関係もうまくいかなくなる。
相手に期待すると裏切られて不満となって自分に返ってくる。それは他人を思いどおりにすることはできないからである。さらに不満を蓄積するとストレスになる。不満、ストレスの解消のためには考え方を変えるしかない。つまり他人に期待するのではなく、自分自身に期待する事である。
休日休暇
より社会に貢献するための資源。休日休暇を取るのは、休むためではなく社会に貢献するためである。
休日休暇を取ることによって自分の発想の転換を図ったり、集中力を養ったりすることが大切である。長く休日休暇を取った人ほど社会復帰に時間がかかるというのは本末転倒な話。
業績
どれだけ社会に価値と感動を提供したかということ。
高収益を上げた企業が必ずしも業績が良いと言うことはできない。社会的に価値がなかったり、さらには社会になんらかの迷惑をかけたりしている場合があるからだ。業績とは数字のみならず感謝の手紙をどれだけいただくことができたのかによって計るものである。
業績が伸びないただ一つの理由は、社会に価値・感動を与えていないからである。
教育(人材育成)
自らの姿勢で示し、信頼して支援すること。知識を教えるのではなく、自分から知識を身につけようとする自発性を喚起することが真の教育である。
何を伝えるかよりも誰が伝えるかによって教育効果はまったく違った成果となる。尊敬できない人の話は誰も聞かない。そして、尊敬するためには自分の生きる姿が問われる。他人を成長させる最も良い方法は、何よりもまず自分が見本となって自分自身を成長させること、つまり言葉よりも行動で育てることである。
共感
企業や集団に所属する理由。企業と個人は共感によってつながるもの。
待遇・条件によってつながっている企業ほど弱い組織はない。企業の業績が悪くなるとすぐに逃げ出そうとする人々の集団にすぎないからである。企業・組織の強さとはいざというときほど結束して事に当たることができるかどうかで決まるものである。
また消費者とは企業の共感者である。企業は商品サービスを通して、企業理念の共感者をつくっていると言うこともできる。
強制
短期的な成果の代わりに、信頼を失い長期的には崩壊に向かう行為。歴史上、強制によってうまくいき続けたものはない。
仕事の強制は短期的に目先の利益を求めるあまり、部下を自分の思いどおりにコントロールしようとして行われる。しかし、その繰り返しは企業の生産性を落としていくことになる。強制するほど社員は疲れ果て、仕事をするふりをするようになる。管理者との間に信頼関係はなくなり、企業を内部から崩壊させていく。
競争
自分自身を成長させること。一流、本物になることを競い合うこと。
企業が他社に勝つことを目的とすれば、手段を選ばない行動を取ることになりかねない。そして他社に勝った企業が、必ずしも社会にとって本当に貢献できる企業であるかどうかはわからない。
他社に勝つかどうかではなく、どれだけ社会に貢献できるかを競い合うのが真の競争である。それはいわば自己変革の競争である。
競争相手(競合他社)
ともに一流、本物を目指して自分との闘いを競い合う仲間。うまくいったこと、うまくいかなかったことを伝え合い、励まし合う仲間。お互いに社会に貢献するために、助け合う仲間。そして強い相手こそ自分の見本である。
共存
相互に貢献することによってすべての個人・企業が成長すること。共存するためには、まずは自分から他に貢献すること。
経営者団体などで参加者は自分の企業が成長することよりも、他の企業の成長に貢献することによって、すべての企業が成長することができるようになる。企業内においても他部署に貢献することによって、企業全体が活性化することができるようになる。
協力
自分から相手を支援すること。目的を達成するために、そこに所属する人々がいま相手のために何をすべきかを自ら考えて行動すること。
協力というのは、他人が自分に協力してくれるのを期待するのではなく、自分から他人に協力することである。自分にどれだけの人が協力してくれるかは、自分がどれだけの人に協力できたかの結果である。
緊張感
毎日高める努力をするもの。生産性のある自発的な緊張感と生産性のない他発的な緊張感がある。
自発的な緊張感は、健康を維持し、創造性を発揮して積極的な行動を生むエネルギー源となる。それは目標を持ち、やると決意することによって生まれる。ただし、自発的な緊張感は時間とともに低下する傾向があるため、毎日高める努力をしなければならない。一方、他発的な緊張感は創造性を発揮できず、生産性を低下させることになる。
感動と共感の新・経営用語辞典
出典:株式会社 アントレプレナーセンター 福島正伸先生
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ら |
り |
る |
れ |
ろ |
わ |














