石井博コンサルタントコラム

製造業の皆様、会議は建設的ですか?

会議を建設的に進めるためにも、
事前準備および決めたことをきちんとルール通りに遂行することが
重要ではないでしょうか。

2010年5月26日号にて登場した企業は、
株主が某金融機関系のファンド会社であったことから、
予算必達が使命として課せられておりました。

そこで、予算達成するためには、通期で達成すればOKという感覚ではなく、
毎月予算を達成させ、その積み重ねの結果、通期で予算達成させる。

そのためには毎月どうすればよいか、ということを考えました。

正直、毎月予算を達成させることは色々な制約もあり難しいと思いますが、
少なくとも四半期で予算を達成する(達成させる)ためにはどうすればよいか、
ということを考えました。

そこで、同社は、毎週木曜日に会議を開催することにしました。

参加者は各部門の部長クラス、役員、株主(ファンドの担当者数名)、
計10名前後で会議を開催しました。

余談ですが、小職が同社で事業再生に携わった4年弱で
130回超の会議を開催したと記憶しております。

議題については不変で大きく3つの議題について協議しました。

議題としては

1.損益報告

2.生産・出荷状況報告

3.営業活動・顧客動向報告

本メルマガでは、1項の『損益報告』についてフォーカスし、
どのような管理をして、どのように会議にて建設的に物事を進めたかを
ご報告させていただきます。

2項の『生産・出荷状況報告』、
3項の『営業活動・顧客動向報告』については、
後日、ご報告させていただきます。

『損益報告』については、月次の予算実績対比表(A4×1枚)
をもとにして議論をしました。

月次予算実績対比表のフォーマットは、
個々の会社にて決定すればよいことと思いますが、
同社の場合は、損益計算書ベース(減価償却費は除く)で、
左側に月次予算、右側に当月予想の数値を書き込んでいきました。

そして、予算と予想の間に、改善事項(改善金額)を
記載するような計表を作成し、当月予想の右側には
改善事項を具体的に誰がどのように何を実行するかを
記載する欄を設けました。

このフォーマットは試行錯誤のもと完成した計表でした。

例えば、予算作成時に予想した売上高が100であり、
当月月初に各得意先から頂戴したと
当月分の内々示、内示、確定の予想売上高が80の場合は、
改善事項(改善金額)欄に▲20を記載する。

そして▲20になった要因を備考欄に記載する。

当然、売上高が減額している訳ですから、製造原価も減額されるはずです。

材料費については、予算作成時に部品別にエクセルにて
限界利益表を作成している訳ですから、材料費も把握できます。

購入部品費、外注費も当然把握することは可能です。

要は、変動費項目については、予算作成時に使用したデータ(計表)
を活用することで把握は可能です。

後は、固定費をどのようにコントロールするか、ということになります。

固定費だけではなく変動費につてもいかにコントロールするか、
各勘定科目ごとに改善事項(改善金額)欄に減額可能性のある金額を
記載していきます。

そして、備考欄に具体的にどうするかを記載し、
翌週開催される会議までにその施策を実施することとしました。

改善事項(改善金額)欄に減額可能性のある金額を記載し、
予算対比でEBITDA(減価償却前)率を確保するようにしました。

例えば、製造原価の労務費については生産計画を見直し、
残業時間を軽減させるとか、
事務所スタッフに依頼して現場を手伝ってもらうとか、
派遣業者と交渉して派遣社員の人数を減らしてもらうとか、
配車(配送)の検討をするとか、
梱包費(配送用の段ボール)の検討をするとか、
今月予算ではフォークリフトの修繕を予算化していたが繰延するとか、
等を実行しました。

そして、翌週の会議では、売上高については同日までの売上高に
翌日以降の内示、内々示、確定を予想して月末までの売上高を計上し、
費用面については、
同日までの発生金額に翌日以降の発生予想金額を記載して、
同日現在での当月損益予想をしていきました。

この繰り返しの作業を毎週続けていきました。

従って、前回の2010年8月31日号『予実管理はしてまっか?』にも
記載させていただきましたが、月次の残高試算表についても
翌月営業日5日には速報として開示できるようになりました。
九割以上の正確さでした。

現在、残高試算表の開示タイミングが遅く、
悩まれている社長様も沢山いらっしゃると思いますが、
残高試算表の開示タイミングを早めることは
間違いなく可能だと確信しております。

同社も、翌月末日になっても
前月の損益が把握できないような状況でしたから。

『損益報告』については、
上述した資料をもとに建設的に協議して進めていきました。

『生産・出荷状況報告』、『営業活動・顧客動向報告』については、
後日、ご報告させていただきます。

余談になりますが、会議中は、リラックスできるように
ジュース、お菓子を沢山テーブルの上にのせ、
堅苦しい雰囲気を払拭して開催していました。

科学的な根拠はないと思いますが、
口が動いている方が意見が出やすいようです。

現場の方々が、一番、改善策を把握されているはずです。

現場の方々から意見が出てくるように会議を進めていくことが
重要ではないでしょうか。

小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。
お気軽にご連絡ください。

 

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