前回のメルマガでは、
『トヨタの問題解決(著者:(株)OJTソリューションズ)』 という
興味深い書籍に記載されていたトヨタ従業員の方々が、
問題解決をするための考え方には8つのステップがあり、
『STEP3:目標を設定する』 ためには、
気をつけなくてはいけないポイントが4つある旨、
ご報告させていただきました。
今回のメルマガは、『STEP4:真因を考え抜く』 です。
真因とは、問題を発生させる真の要因のことであり、
目の前の要因に安易に飛びついて、
それらを解決したとしても、それが真因でなければ、
目の前の原因を取り除いただけで、
また同じ問題に直面するということです。
従って、問題を発生させた真因を追求し、
抜本的な解決を図ることが重要だと小職は思います。
トヨタでは真因に迫るために、『なぜ』 を
5回繰り返して要因を絞り込んでいるのです。
真因になりうる要因を絞り込むには、
『特性要因図』 を活用して考えることが重要であります。
『特性要因図』 を使って要因を出していくうえで、
最初にポイントになるのは、要因を考えるための切り口(大骨)
を見つけるということで、
製造メーカーの場合によく使われる4M
(Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法))や、
人・モノ・金・情報や、QCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、
Delivery(納期))等を切り口(大骨)とすれば、
考え易いということです。
そこで重要になることは、『STEP2:現状を把握する』 で
導き出した解決すべき課題を当てはめなければならないということです。
次に真因かどうかを確認する作業に入りますが、
確認するためには3つのポイントがあります。
1.その要因に手を打てば、問題が解決され、
同じ成果が上げられ続けられるか。
2.もう一度、なぜを繰り返すと、問題が拡散しないか。
3.因果関係が逆も成り立つか。
また、特定要因図で絞り込まれた推定要因は、三現主義にもとづき、
事実との検証を行って、真因をあぶり出すことが必要であり、
この段階でも 『なぜ』 を活用することが有効であるということです。
これならできそう、ではなく、これをやらなければならない、
という視点から真因を見定めることが重要であり、
真因へとつながるプロセスを明確にする必要があるということです。
問題解決にあたる場合は、関係者へその要因を導き出したプロセスを
共有することが重要であり、関係者が理解、納得していただければ
腹落ちして問題解決にあたれるということです。
小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。