石井博コンサルタントコラム

『製造業V字回復の軌跡(実力利益率20.0%超の優良企業へ)』

前回のメルマガでは、
部品別EBITDA(減価償却前営業利益)管理を導入するためには、
いかにリアルな段取り時間、
リアルな加工時間等を把握する必要があることから
作業報告書(作業日報)の精度向上をすることが重要である旨、
ご説明させていただきました。

あわせて、作業報告書(作業日報)には、少なくとも、作業時間、
工程ごとの従事作業者、投入数量・完成数量・不良数量、不良要因、
機械停止時間、機械停止要因等は記載していただく必要がある旨も
ご説明させていただきました。

今回のメルマガでは、
精度向上された作業報告書(作業日報)をどの様に活用して、
部品別EBITDA管理計表に展開するのか、
についてご説明させていただきたいと思います。

部品別EBITDA管理計表とは、端的に申し上げると、
部品別に損益計算書を作成する、といことです。

ではどの様にすれば、部品別EBITDA管理計表が作成できるのか、
先ずは、必要な資料として下記4点が必要になります。

(1)前月の部品別売上高一覧表
(2)前月の作業報告書(作業日報)
(3)直近残高試算表(損益計算書)
(4)直近(過去6ヶ月ぐらい)全従業員の給与明細

(1)前月の部品別売上高一覧表
前月に出荷した部品を売上高の高い順にABC分析をした一覧表をもとに、
売上高構成比(累計)80.0%内の部品を試算する対象部品とします。
一般的に、売上高構成比(累計)80.0%にて、全部品の20.0%をしめる、
と言われております。
いわゆるAランク部品を対象に部品別EBITDA管理計表を作成する、
ということです。

(2)前月の作業報告書(作業日報)
作業時間、工程ごとの従事作業者、投入数量・完成数量・不良数量、
不良要因、機械停止時間、機械停止要因等が記載されており、
誰が書いても同じ状態である作業報告書(作業日報9が望ましいと思います。
誰が書いても同じ作業報告書(作業日報)にならない場合は、
ルール化をして徹底させることが必要だと思います。

(3)直近残高試算表(損益計算書)
部品別EBITDA管理計表を試算するにあたり、
売上高、材料費、労務費については、
部品別売上高一覧表、部品構成マスターおよび作業報告書(作業日報)
からリアルな金額を算出することは可能ですが、
他の勘定科目(製造経費、一般管理費等)については、
リアルな金額を試算することが困難ですので、
直近の残高試算表を使用することとなります。

(4)直近(過去6ヶ月ぐらい)全従業員の給与明細
作業報告書(作業日報)にて記載された段取り時間、加工時間をもとに、
従事作業者の分当たり賃率を乗算(掛算)することで
労務費が算出できますが、
正社員、パート社員、派遣社員等、従事作業者により給与が相違するため、
従業員別の分当賃率一覧表を作成する必要があります。

上述しましたが、部品別EBITDA管理計表とは、
1ヶ月単位としてAランク部品の損益計算書を作成する、ということです。

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