ご支援している製造メーカー様で最近、
得意先からのクレームおよび工程内での不良等が多発しており、
再発防止に努めているが一向によくなる気配がない、
品質が安定しない、どうすればよいか、
とのお問い合わせを受けました。
そこで、前回のメルマガは、『QC七つ道具』のうち、
『散布図』についてご説明させていただきました。
日本工業規格(JIS)では、『散布図』を
『2つの特性を横軸と縦軸として、観測値を打点して作るグラフ』と
定義されており、
改善すべき特性と要因を把握するために使用されております。
また、ある特性と他の特性との関係を調べたいとき、
1つの特性に対する2つの要因の関係を調べたいときに
使用することが多いことをご説明させていただきました。
今回のメルマガでは、『QC七つ道具』のうち、『層別』について
ご説明させていただこうと思います。
『層別』とは、たくさんのデータを、
ある特徴によって、いくつかのグループに分類することで、
問題点をより具体化することができます。
『層別』は、以前ご説明させていただきました
『パレート図』、『ヒストグラム』等の様なツールではなく、
やり方、考え方と申し上げた方が
ご理解し易いのではないかと思います。
製造メーカー様の現場では、一例ですが、
時間別、作業者別、作業方法別、工程別等の
『層別』にて使用されていることが多いです。
『層別』の活用方法としては、
データのバラツキ原因を調査し、データのバラツキを小さくし、
不適合品の発生を少なくするなど、
不適合品の原因究明や作業改善を行うために
活用することができます。
上述した『パレート図』、『ヒストグラム』等の
ツールと合わせて活用すれば効果的です。
『層別』を上手く活用すれば、
一見複雑にみえる問題でも、
よい解決方法が見つかるものですが、
『層別』するうえでデータが抜けてしまっている場合があります。
データ収集には多大な時間が必要なことを
肝に銘じることが重要ではないでしょうか。
小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。