石井博コンサルタントコラム

製造業の皆様、在庫管理は実施されていますか?

ご支援しているクライアント先で、
従前は半年に1回の現物在庫の棚卸を実施されておりましたが、
ご支援するようになってからは、毎月末に現物在庫の棚卸を
実施していただく様になり、やっと定着をしてきましたが、
次なる課題として現物在庫が多いの(数量、金額ともに)ではないか、
との議論になりました。

そこで、今回は在庫管理についてご紹介させていただきます。

在庫管理の目的は、企業経営の円滑な運営と経済効率の両面から、
材料、仕掛品、商品(製品)などの在庫を適正状態に
維持することにあると思います。
多すぎても少なすぎても問題が発生することになります。

*在庫が多すぎる場合の問題点*

(1)運転資金の固定化
在庫は資産であるが、キャッシュ(現金)ではないので
資金繰りの悪化につながる。

(2)デッドストックの増加
製品のライフサイクルが短縮している状況下で、
在庫を抱えると陳腐化するリスクが発生する。

(3)在庫関連費用、保管場所の増加
在庫を持つために発生する費用(保管料、管理費、倉庫人件費等)が
増加し、かつ、在庫を保管するためのスペースが必要となる。

*在庫が少なすぎる場合の問題点*

(1)機会損失の増加、信用度の低下
在庫が少なければ機会損失を招くこととなり、
さらに品切れが発生すると信用度の低下を招く。

(2)緊急調達によるコストの増加
通常の発注ではなく、緊急的に発注するため通常発注に比べ割高になる。

(3)生産期間(納期)の長期化
調達リードタイムの長い資材や部品が在庫されていない場合、
即生産期間の長期化につながる。

在庫が多すぎる場合の問題点、少なすぎる場合の問題点を列挙しましたが、
では、どうすれば適正状態の在庫に近づけるかをご紹介させていただきます。

先ずは、発注の仕方、発注方式について検討したいと思います。
代表的な発注方式としては、定量発注方式と定期発注方式があげられます。

定量発注方式とは、在庫量が一定の量(発注点)に達した場合、
あらかじめ設定した一定量(経済的発注量)を発注する方式で、
発注量は常に定量な発注方式です。

定期発注方式とは、一定の期間ごとにその時点での需要量を予測し、
それに基づいて発注する方式で発注量はばらつきますが、
発注時期は常に定期な発注方式です。

では、定量発注方式にするのか、定期発注方式にするのかの決め方ですが、
一般的にはABC分析(パレート分析)を使用することが多いです。

ABC分析(パレート分析)とは、
在庫金額総額の80%が全在庫品目のうちの20%で占められている、
という考え方が基本となり、縦軸に在庫累計金額、横軸に在庫品目数をとり、
品目数累計上位20%の品目をA品目として、
以下、B品目、C品目としていきます。

A品目を重点管理品目として定期発注方式を採用し、
B品目については一般的には定量発注方式を採用しますが、
単価が高い品目については定期発注方式を採用します。
C品目については定量発注方式を採用します。

全在庫品目に対して一律に同じ管理をするわけではなく、
品目ごとに違う管理をしていくことが重要である、ということです。

在庫管理を含めた生産管理活動は、
製造メーカー様にとっては根幹であると思います。
その会社様に則した『あるべき姿』を模索して、
現状とのギャップをいかに埋めていくか、
のご支援をさせていただいております。

小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。

   

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