前回のメルマガでは、VA・VEの定義
『最低のコストで、必要な機能を確実に達成するため、
組織的に製品またはサービスの機能の研究を行う方法』
であり、価値を高めるための具体策をご説明させていただきました。
今回のメルマガのテーマは、在庫管理についてご説明させていただきます。
現在ご支援させていただいているクライアント先では、
月間AVの売上高に対して月末の棚卸高が5倍超計上されております。
在庫を持つことで、置場スペースが必要であること、
在庫を管理する人員が必要なこと、
それ以上に資金繰りに影響する旨を現場管理者の方々に
ご説明させていただき、
現在、在庫適正化PJとして在庫適正化に向けた活動をしております。
まずは、現状の在庫実態を把握する必要があることから、
縦軸に出荷対応日数、横軸に出荷日数として
在庫散布図をご作成いただきました。
出荷対応日数というのは、
今ある在庫であと何日分の出荷に対応できるか、ということです。
出荷対応日数=月末在庫量(製品ごとの月末在庫量)÷1日当たりの
平均出荷量(製品ごとの月間出荷量÷製品ごとの月間出荷日数)にて算出します。
出荷日数というのは、月間で何日(何回)出荷があったということです。
これは製品によって大きな違いが出るはずです。
出荷日数の最大値はその月の稼働日数になります。
上述したクライアント先で作成した在庫散布図を拝見すると、
月1回の納品頻度なのに100日分在庫が存在する
(要は100ヶ月分在庫が存在する)という製品や、
毎日出荷する製品の在庫がまったくない、
という様な状態でした。
必要なモノがなく必要ないモノがある、という様な
いわゆる在庫管理がまったくできていない状態でした。
在庫はいうまでもなく、
顧客への納品のために持つモノで、
顧客からの注文を受けた製品を約束通りに届けるために
準備しておくのが在庫であり、
そして、そのために存在するのが在庫管理です。
従って、在庫は結果ではなく計画的に持つモノだということを
認識することが重要です。
計画的に持つモノだという認識のもと、発注方法を検討して、
今後は不定期不定量発注方式に変更するために、
製品別に発注点、発注量を過去の出荷実績をもとに
安全在庫とリードタイムを考量して算出して
いただくこととしました。
日数で設定していただくこととしました。
『この製品は在庫が残り5日になったら10日分発注する』
という様なルールにしていく予定です。
次回、打ち合わせ時には製品別に安全在庫と
リードタイムを考慮して日数設定していただくことに
なっておりますので楽しみにしております。
結果は次回メルマガにてご報告させていただきます。
小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。