前回のメルマガでは、
『トヨタの問題解決(著者:(株)OJTソリューションズ)』という
興味深い書籍に記載されていたトヨタ従業員の方々が、
問題解決をするための考え方には8つのステップがあり、
『ステップ2:現状を把握する』 について、
どの様に対応しているか、どの様なツールを活用して
現状把握をしているのかをご紹介させていただきました。
今回のメルマガは、『ステップ3:目標を設定する』です。
目標は、『あるべき姿』でも『やること』でも『手段』でもなく、
少し背伸びをする目標を立てることがポイントであり、
達成目標を決めるときに気をつけなくてはいけない
ポイントが4つあります。
(1)『やること』を目標にしない
例えば、『改善提案件数を増やす』というのは、
実施する内容を表明したにすぎないので、
具体的に
『各人が改善提案件数を前期比20.0%アップさせる』
というように目指す地点をしめす必要があります。
(2)手段を目標にしないこと
改善提案件数を増加させるためには、作業内容の確認、
モノの流れ等を検証することが必要になります。
これはあくまでも目標を達成するための手段にしかすぎず、
手段が目標になってしまうと手段を講じた段階で
満足してしまい問題の解決には結びつきません。
(3)少し背伸びするような目標を立てる
問題解決をするうえでよく発生するミスは、
『あるべき姿』と『目標』を一致させてしまうことです。
例えば、『今期売上高を前期比20.0%アップにする』というのが
『あるべき姿』であれば、『今期売上高を前期比20.0%アップにする』
のままでは『目標』にはなりません。
『A得意先の売上高を10.0%アップさせる』とか、
『B商品の売上高を前期比20.0%アップさせる』といった
より具体的な目標になっていなければなりません。
つまり、目標設定の段階では、『あるべき姿』を実現する目標ではなく、
そこに至る過程としての目標を立てることが重要です。
(4)すぐに達成でできる目標を立ててしまうこと
人は皆、どうしても簡単に達成できそうな目標を
立ててしまいがちでありますが、
少し背伸びをしないといけないような目標を立てることがポイントです。
自分がこのくらいならできる、
と思うレベルの20.0%から30.0%増しの目標を設定することがよいです。
また、達成目標を決める場合は、何を、いつまでに、
どうする、というように数値で具体的に決める必要があります。
定量的な目標を決めないと、達成しているか否か正確に判断できません。
また、定性的な目標もできるだけ数値化することが重要です。
定性的な目標は、『KPI(Key Perfomance Indicator)』を活用するとのことです。
KPIとは、目標を達成するための重要な業績指標のことです。
例えば、『ブランドイメージを高める』という目標の場合、
ブランドイメージを測る指標として『リピート率』、『広告出稿金額』
などを設定することで、ブランドイメージをある程度、
定量化することができる、ということです。
小職でよろしければいつでもご支援させていただきます。