神崎和也コンサルタントコラム

『国家経営における債務超過』解消法の考察

『財務省が31日発表した2012年度末の「国の財務書類」によると、
負債が資産を上回る「債務超過」の金額は、
これまで最悪だった11年度からさらに17.7兆円増えて
477.0兆円となった。』 らしい。 

2013年末の日本の人口は1億2,733万6,000人だから、
国民一人当たり約3,745,994円の債務超過ということだ。

よく国民一人当たりの借金が○○○万円というのは新聞やネットで
見かけるが、これは借入金ではなく、債務超過額だ!!!!! 
私の家は4人家族なので、約1,498万円の債務超過って、
払えん、払えるわけがない。

弊社は事業再生コンサルティング業なので、
この辺の数値感覚はよく理解できると自負しているが、
クライアント様がご相談に来られた時に、財務諸表を拝見し、
これなら何とか再生可能だと判断させていただく基準が
いくつかありますので、
それを日本国に当てはめてみましょう。(結果は明白ですが、、、、、)

先ずは、金融機関が何とか協力していただける最低限の
基準で見てみましょう。

1.営業段階では利益を確保している。(努力により可能だ) ⇒ アウト!
⇒ 年間税収46.1兆円-基礎的財政収支対象経費 68.4兆円=△22.3兆円

2.資産の売却、販管費の削減等、最大限の経営努力をすれば、
現在の債務超過を10年以内で解消できる。
(20年以内という仏様のような金融機関も実在する。)

⇒ 国債費(利息)が年間21.9兆円あるので、
年間の税収46.1兆円からこれを引くと24.2兆円しか残りません。
財務省の発表している業務費用計算書によると、
私たちサラリーマンにとって一番切実な厚生年金給付費だけで、
23.7兆円ですから、公務員の給料はおろか退職金も0にし、
基礎年金、国民年金すら払わず、その他社会保障費その他、
一切の費用を全く0、0円にしてもやっていけません。

実際は特別会計という、各省庁の縄張りがあるんですが、
それはまた後日にでも。
しかし、そもそも、10年間の税収を全て足しても債務超過額以下ですし、、
論外!
金融機関が全く相手にしてくれないのは、上記2点で明らかになりました。
それでは、もし日本国様が弊社に相談に来られたらどうでしょう。

財務大臣『いやぁ、最近我が国も結構大変になってきたんで、
なんとか再生したんだが、なにかいい案はないかね。』

弊社『取りあえず、3期分の決算書を拝見させてください。
ふむ、ふむ、 うっ(絶句)』

財務大臣『何か問題でも? 営業利益(基礎的財務収支)が赤だって、
それが何か。我が国は1988年―1992年の4年間のバブル期を除くと
30年以上ずっーと赤だよ。』

弊社『・・・毎年借金を重ねているわけですね。
俗に言う資金繰り償還ってやつですね。』

財務大臣『難しいことは解らんが、従業員(国民)は
いくらでも貸してくれるし、メインバンクの日本銀行総裁も大丈夫って
言ってるから大丈夫じゃないかな。』

弊社『それじゃぁ、従業員(国民)は自分達の財産を御社(日本国)に貸出し、
その中から僅かな給料をもらっているのと同じですね。
それで従業員(国民)はよく納得してますね。』

財務大臣『そもそもわかってないんじゃないかな。儂もわからんし、、、』
弊社『実質的には完全に破たんしていますが、
取り敢えずお金が回っているうちに何とか歳出削減だけでもしてみましょう。
(それだけでは多分無理でしょうが、、、)』

財務大臣『役員連中(国会議員)や管理職連中(役人)が納得せんのだよ。
財務部の連中だけは、財務部以外の経費を削減しなければならないって
躍起になっているが、その他の連中は自分の米櫃(こめびつ)だけには
手を入れさせないって必死に抵抗しておるんだが、
よく考えたら、あいつらの米櫃じゃないはずなんだけどなぁ』

弊社『でも、従業員の財産にも限りもありますし、
いつまでもお金を貸してくれるかどうかわかりませんよ。』

財務大臣『20年以上前からそういっている連中がいることは聞いているが、
昨日まで大丈夫だったんだから、明日もきっと大丈夫さ。
みぞーゆーの危機とかなんとか言っても、
儂がソーリ大臣になるまではなんとかするさ。
今月(2014年1月)だって長期短期合わせて16回
合計47.7兆円も集めたんだぜ。
借りたり返したり訳わかんないけど、
最後はメインバンクの日銀のところで引き取ってくれるらしいから、
まだまだ大丈夫だぜ。』

弊社『それじゃ、せめて離れにあるへそくり(特別会計)から、
いくらかでも出してくださいよ。会社がこんなに大変なんだから。』
しおじいこと塩川正十郎氏が財務相当時に
「母屋ではおかゆ食って辛抱しとるのに、
離れで子どもがすき焼きを食っておる」
という名言をされてからも改革が進んでいませんね

注:国の予算は、政策全体の経費を計上する
「一般会計(2009年度予算約89兆円)」と
年金などの事業毎にもう設けられた「特別会計(約170兆円)」にものぼる
会計があり、ジャブジャブと官僚が無駄遣いしているお金が
一般会計の二倍にも上るということです。

財務大臣『あれは、ダメダメ。
あれは我が家(公務員一家)だけで使えるように、
会社(日本国)のお金と別にしてあるんだから。

ちょっと前、レンホー君達が埋蔵金とか何とか言って、
このへそくりを使おうとか言いだしたときはちょっと焦ったけど、
もうみんな忘れちゃったから、その事に触れちゃいけないよ。
余計なことを言ったら大阪湾で寒中水泳してもらうよ。』

弊社『いままで倒産の危機に瀕した会社を
700社も救ってきた喜望大地ですが、私たちの力をもってしても、
御社をお救いするすべはありません。
何といっても、社長も、従業員も、会社にかかわる全ての人間に
危機感が欠如してますし、再生するという強い気持ちも見られません。
残念ながら、破たんするのは時間の問題です。』

財務大臣『その時はその時さ、後継者の財務大臣が何とかするさ
1927年の昭和金融恐慌の時でも、高橋是清大蔵大臣が解決した歴史があるよ』

注:1927年(昭和2年)に昭和金融恐慌が発生し、瓦解した第1次若槻内閣に
  代わって組閣した田中に請われ自身3度目の蔵相に就任した。
  高橋は日銀総裁となった井上準之助と協力し、
  支払猶予措置(モラトリアム)を行うと共に、
  片面だけ印刷した急造の200円札を大量に発行して銀行の店頭に
  積み上げて見せて、預金者を安心させて金融恐慌を沈静化させた。

この国の借金ねずみ講はどこまで続くのでしょう。
平成の高橋是清の出現を期待したいですね。

 

関連記事

  1. 神崎和也コンサルタントコラム 『目標の立て方』は、かくあるべし
  2. 神崎和也コンサルタントコラム ナニワの社会評論家かずやんの『怒れ!若者達よ!』
  3. 神崎和也コンサルタントコラム 『どこまで借りるねん!』
  4. 神崎和也コンサルタントコラム 頑張れ、パチンコ!フレフレ、お馬ちゃん!
  5. 神崎和也コンサルタントコラム シルバーデモクラシー!?
  6. 神崎和也コンサルタントコラム マイナス金利の本質をズバッと斬る
  7. 神崎和也コンサルタントコラム 計算が合わないぞ?翼くん
  8. 神崎和也コンサルタントコラム 事業の目的は?を考える
PAGE TOP