神崎和也コンサルタントコラム

ええオトナのすることか!

先月末、私は9時ちょうどの『ワイドビューしなの2号』で、
名古屋から信州方面へ向かって旅立とうとしてました。
気分はすっかり狩人です。

ところが発車時刻の直前、8時57分か58分くらいに
突然社内アナウンスがあり、定光寺付近で発生した人身事故の為、
中央線は当面運転を見合わせるとの事。

そこは元お役人のJRさん。車掌や駅員に聞いても、
どのくらいの時間遅れるのかを聞いても、
絶対に具体的な時間を教えてくれません。
確かに『あと48分後に発車します。』とかは言えないでしょうし、
こちらもJRが悪いとも思ってないので、
『あくまでも一般論で結構です。私も仕事ですので、
先方に連絡が必要なので、このようなケースでは大体何分、
もしくは何時間くらい遅れるものなのですか?』と
イライラを必死で隠しながら聞いたのですが、
言質を取られたくないのか、
絶対に具体的な時間を教えてくれません。

ただひたすら、『申し訳ございませんが、
社内で今しばらくお待ちください。』の繰り返しです。
しかしこれが大阪や東京付近なら代替交通機関がありますが、
名古屋から信州方面は中央線以外の交通手段は
高速バスしかありません。

ネットで調べてみると定光寺付近は人身事故多発地帯であり、
2月にも発生している。鉄道人身事故サイトなるものもあり、
それを見てみるとJR中央線(定光寺、高蔵寺付近)の
人身事故の場合、大体2時間程度で運転再開されている
との情報があったので、そのまま車内で待機することにした。

いやぁ便利な世の中になったものだと妙に感心し、
この際だからゆっくりと本でも読もうと
『21世紀の資本』を取り出しました。
そうです。あのトマちゃんの書いた r > g で有名なやつです。
本文だけで608P、図表、原注等が98P、合計706P 重さ1.2kg、
厚さ5cm、出張に持っていくには少し重すぎましたが、
読みかけなので仕方がありません。

また、今回のメルマガはこの『21世紀の資本』についてと
考えていましたので、ちょうどいいと思ったくらいです。
発車時刻である9時時点のしなの5号自由席車内は人も疎らで、
本を読むには最高の環境でした。
周りにいるサラリーマン集団(5-6人)の話し声が少し
五月蠅く感じましたが、まぁそれもご愛嬌、
私も以前の会社で同僚と出張に行ったときの事を思い出し、
結構楽しかったよな、とちょっと彼らが羨ましく感じました。

でもこいつら、みんなバラバラに座り、
二人席を独りで占有して弁当を食ったり、
靴はおろか靴下を脱いだり、鼻毛を抜いたり、
離れた席から大声で話し合ったり、
(さすがに朝ですからビールを飲んでいる奴はいませんでしたが)
ちょっと非常識な奴らやなぁと思いましたが、
私も自分の横の席に鞄を置き、二人席を独り占めしていましたので、
まぁええかと静かに読書に勤しんでいました。

しかし、運航停止になったものですから、
車内はどんどん混み合ってきます。
空いている二人席が無くなった段階で、
私も横の席に置いてあった鞄を網棚に乗せ、
どうせなら広瀬すずちゃんみたいな可愛い子が
横に来ればいいのになぁと仄かな期待を抱きながら
待っていましたが、期待値を上回る現実は実現しえない
という事実を思い知らされただけでしたが、

発車時刻を15分ほど過ぎた頃には、自由席内はほぼ埋まり、
立っている人もちらほらという状態になり、
そして事件は起こったのです。

というか『怒った。』のです。
このバカリーマン達は誰一人として席を譲ろうとしないのです。
9時30分を過ぎる頃には、私の乗っている車両には、
に立っている人が18人もいました。

これは人に厳しく自分に優しい私がきっちり数えたのですから
間違いありません。

私が人数を数えている間に、
バカリーマンAはより姑息な作戦を実行に移していました。
その作戦とは、、、自分は通路側に座り、窓際の席を空け、
(これはせこい奴が快速電車などでよくやる技)
窓際の席の背面テーブルに黒烏龍茶のペットボトルを置くという
偽装手段に出たのです。

ちなみにサントリーの新型黒烏龍茶350mlコンビニで一本168円、
バックもTUMI、脱ぎ捨てた靴はリーガルなのを見逃す私ではありません。

これらの解り易いアイコンから、かれらは、
それなり中堅企業で働き、年収600~700万円のそこそこの
サラリーマンであることが解ります。

普通の関西系の会社なら、
『お前ら、何しとんねん。はよ席詰めろアホボケカス!
こら神崎、お前は若いねんから、ドアの前でスクワットでもしとけ!』
と怒鳴るのが上司の役目ですが、
上司らしき奴も素知らぬふりで狸寝入り。

こういう時は黙ってみておき、
心の中で相手を非難しておけばそれが一番いいのでしょうが、
ついつい行動に移してしまうのが私の悪いところです。
こう見えて結構導火線は短いタイプです。
『ティファールかんちゃん』と呼ぶ人もいます。

『コッルラァァー、お前らなこんだけ混んでんのに何やっとんねん。
席空けんかい。立ってる人が居てんのに、恥ずかしないんかい。
そんなに鞄を横に置きたかったら指定席をふたつ取ってからやれ!』
と思わず言ってしまいました。

上西小百合議員の秘書レベル、そう、
大阪の普通のおっさんレベルとも言います。

私も見た目はごくごく普通の腹の出たエリートサラリーマンです。
TUMIの鞄も持っておらず、リーガルの靴も履いていませんし、
時計もロレックスのエクスプローラーIIやサブマリーナじゃありません。
そんな冴えないおっさんに突然怒鳴られたバカリーマン達の反応は
結構見ものでした。

誰一人として文句を言い返すわけでもなく、
かといって居直るわけでもなく、ただアタフタと鞄を足元に置き、
席を空けだしました。もちろん、決してこちらを見ることはありません。
恥ずかしい事とまでは言いませんが、
恰好悪い事だとはわかっているからなんでしょうね。

でも、言い終わった後の何とも言えない空気、
バカリーマン以外の人達も、私の方を見ようとしません。
変なおっさんが突然怒り出した、関わり合いになってはいけない。
批難の声も、賞賛の声もありません。あぁ、またやってしまった。

えっ、相手が怖そうな業界の人だったらどうするのかって?
そういう時はビビりながら、自分がその隣に行って、
『あのぉ、ここ空いてますか?』って言うんです、
アホの振りするのがコツです。
そもそも自由席に乗っている人ってあまり怖くないですから、、、、

 

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