Mさんは、毎日、毎日、片道30分かけ、難波にやってきます。
とっくに定年退職したはずなのに、定期券も持っています。
Mさんは遅くとも、11時には難波に着いています。
土日も欠かさずに、です。
そうです、Mさんは年間350日以上難波に来ているのです。
高島屋やマルイの従業員より確実に出勤日数は多いはずです。
そうそう、言い忘れましたが、奥様もご一緒です。
毎日毎日大変そうですね。これを聞くと、
なんと勤勉な人だと思われるかも知れません。
でも、こんなMさんに私はなりたい。
明日からでも代われるものなら代わりたい。
心からそう思います。
勿論、夫婦で芝刈りや、洗濯をしに来ているわけではありません。
難波に着くとMさんは毎朝、先ず雀荘へ顔を出します。
そこでモーニング珈琲を飲みながら、
その日の予定を立てるのです。
取り敢えず、半荘3-4回麻雀を打ちながらゆっくりと考えます。
でもいくら考えてもそんなに選択肢があるわけでもないのですが、、、
サテライト大阪(競輪)
WINS道頓堀(競馬)
千日前、道頓堀に星の数ほどある立ち飲み屋
晴れ時々、パチンコ屋
そうです。Mさんは雀荘を基点に上記4か所を年間350日以上、
午前11時から午後8時まで欠かさず巡回遊戯しているのです。
半荘4-5回→立ち飲み2時間→半荘4-5回→競輪、
競馬→立ち飲み1時間、この繰り返しです。
えっ、奥様はその間どうしているのですかって?
奥様はパチンコ店専門に重点巡回しているらしいです。
そして、毎晩20時に待ち合わせ、
夫婦仲睦まじく夕食を取ってから帰宅するのです。
『Mさん、毎日毎日飽きませんか?』一日中、
ほろ酔い気分のMさんが羨ましくて仕方がない私が聞くと
『いや、ほかにすることないし、
結構おもろいで、』とさらっと流されます。
こう書くととんでもない遊び人を想像されるかもしれませんが、
実際のMさんは、とても気さくで明るくおしゃべり、
博覧強記で上品な方です。
なんでも定年まで商社に勤めておられ、
サラリーマン人生の大半を海外で過ごした、
エリートサラリーマンだったらしいです。
年金も3階部分までもらっているし、
若いころ十分働いたから、
定年後は遊んで暮らすと決めているらしいです。
気楽な年金生活者と自称されています。
私も、もうすぐ59歳そろそろMさんのような
年金暮らしを楽しみたいと思い、
いったいいくらくらいあればこのような
お気楽な暮らしができるか試算してみました。
言い忘れましたが、Mさんの麻雀の腕は
それほどではありません。
いや、今一つと言ってもいいでしょう。
毎月最低1,000ペリカ下手すりゃ1,500ペリカは
負けているはずです。
立ち飲み屋が一回5ペリカ×3回×30日で450ペリカ、
自転車やお馬さんはたまに勝った!勝ったといってますが、
25%の控除率には勝てるはずもありません。
先月、PATの操作を一ケタ間違って買ってしまい、
1レースで5,350ペリカ勝ったと笑ってましたが、
めんどくさいからと言って、
ギャンブル用の口座に10,000ペリカ以上入れっぱなしで
残高も憶えていないと言うのも正気の沙汰ではありません。
本当に嫉ましい限りです。
奥様のパチンコも勝っているとは思えませんし、
毎日ともなれば、月に1,000ペリカはかかるでしょう。
あれやこれや、計算していけば他人事ながら恐ろしくなってきました。
基本的な生活費を除いても、
月に3,000ペリカはかかっていると思われます。
でもMさんはいつもニコニコ楽しそうに酔っぱらっています。
これくらいのお金は屁でもないのでしょう。
Mさんこそ、国民の鏡です。『費やして消える。』
これぞ、消費。全く再生産しないし、何も残らない。
こんな生活を10年以上続けているんだから、
そろそろ、あっそー君からヒョーショージョーがもらえるはずです。
世の中のお金持ちはすべからくMさんのような暮らし方をすべきです。
もう死ぬまでの資金が十分ある人は、
貯蓄や投資なんてみみっちいことはせずに、
Mさんのように、パァーっと使いましょうよ。
何も形の残らないものに、、、、それにしても羨ましい、
嫉ましい、腹が立つ。
ファンドラップなんてしてる場合じゃないと渡辺謙も言ってるし、、、
でも、Mさんの資産はどのくらいあるのでしょうね。
300万ペリカはあるだろうな、、、