『 シルバーデモクラシー』を語ります。
私は生まれてこのかたずっ~と大阪市民である。
父方、母方の実家のある浪速区元町で幼少期を過ごし、
幼稚園の頃は友達とよく高島屋のエスカレーターを
逆に登ったりして遊んだものだ。
私の座右の銘は『心を揺らさない。』である。
父親が死んだときも、『そらいつかは死ぬわな。』
とひと粒の涙も流れなかった。
私が一番恐れているのは、愛する嫁や、愛しいむすこたちの身に、
もし、万が一、何か不幸があった場合、
果たして私の目から涙は流れてくれるのか?
という事である。
ちょっぴりムカつく事は多々あれど、
本気で怒ったり、落ち込んだり、
悲しんだりという感情が涌いてこない。
『まぁしゃあない、なんとかなるやろ。』それで終わり。
そんな私が心の底から怒ったのが、
2015年5月17日の大阪市特別区設置住民投票の結果である。
賛成 694,844票、反対 705,585票、
その差わずか10,741票 率にして0.76%である。
出口調査では夕方4時くらいまでは『賛成』が優位であった。
スケールは違うが、英国のEU離脱を問う国民投票も全く同じ構図である。
今現在既得権益を持ったTAX EATERSが
自分たちの築き上げたものだけでは飽き足らず、
若者たちの未来さえも貪り食おうとする行為を
正当化しようとするものだ。
大阪では市バスや地下鉄の無料パスがなくなるとか、
年金だけでは生活が苦しいとか、
そんな文句ばっかり言う老人の姿を新聞、TVで強調していたが、
『ナンボほど税金払ってたねん。』
若いときみたいにインフレやないし、
それどころかデフレ気味の世の中で、
払った税金や年金の何倍ものリターンを得ようなんて
虫が良すぎるっちゅうてんねん。
あかんちょっとエキサイトしてきた。『心を揺らさない。』
よく、新聞や雑誌、TV等では
『若者が選挙に行かないからである。』と論調が多いが、
果たして問題はそれだけであろうか?
法務省統計局のHPから年代別人口を5歳刻みで
抽出してみたのが下図である。
HPをよく読むと、
65歳以上(年金受給世代)が4分の一だとか、
15歳から64歳の生産年齢人口は7,901万人で
前年に比べ116万5千人の減少となり,
32年ぶりに8,000万人を下回っているとか書いてあるが、
ちょっとまつぼっくり!
15歳からが生産人口っていつの時代やねん!
大東亜戦争前やないで。
こういうところに小役人の小賢しいところが出ていますね。
大学等進学率は、
文部科学省発行の『2015年学校基本調査』によると、
56.7%となっているが浪人生、院生、専門学校やフリーター等も考慮すれば、
本格的に生産活動に入るのは平均して21歳くらいであろう。
それから導き出される調整生産年齢人口(22-64歳)は6,931万人だ。
日本の人口は1億2,507万人(2015年)であるから、
既に子供も含めると一人が一人を養っている状態である。
年金が少ないと文句ばっかり言っている今時の老人が
バリバリの現役であった、1990年代の生産年齢人口率は
概ね70%(2.3人で1人を扶養)だったことを考えると今の
現役世代の負担は年金世代の倍以上であり、
今後もこの傾向は続いていくことが明白である。
さて、シルバーデモクラシーである。
一般的に『選挙に行かない若者が悪い。』とか
『農村部の年寄りの投票率が異常に高い。』と言われているが、
本当にそれだけだろうか。
世代別人口と、投票率を見てみよう。
木っ端役人の天下り先である、
『公益法人 明るい選挙推進協会』からの数値である。
10歳刻みで見てみると一番人口の多いのが70歳以上世代であり、
かつ投票率が一番高いのである。
60歳代ではなんと68%にもなっている。
これに世代別人口を加味したものも用意してあるが
もう疲れてきたのでこの辺にして結論を述べよう。
『時すでに遅し。』 、『Too late』
20代、30代のふにゃふにゃ世代の尻を叩き、
宥めて賺して90%にしても、やっと2,611万票にしかならず、
現在の60歳以上2,665万票には及ばないのである。
鍵を握るのは、投票率49.8%の40代である。
我々、50代何とか逃げ切り世代に期待はしないで頂きたい。
子供たちの世代には悪い悪いと思いつつも、
何とか自分の年金だけは守りたいと、
せっせと投票に行く気持ちを理解しろとは言わないが、
黙許して欲しい。
だから、君たちが頑張れ!老人に負けるな!
もう遅いけど、、、、
あっそうだ!
後30年も経てば君たちが圧倒的多数派になるけど、
人口も半分になっちゃうしね。
残念だね。 『亀の甲より年の劫』とはよく言ったものです。