神崎和也コンサルタントコラム

P生命保険 VS JRA 仁義なき戦い

「お、お願い!黙ってこれにサインして。」

愚妻が私に何やら契約書らしきものを持ってきました。

私「なにこれ?」

嫁「違うねん!普段お世話になっているケアマネジャーの娘婿が
P生命に勤めてて、凄くいい保険を提案してくれてん。
今掛けている生命保険と金額はあまり変わらんから大丈夫で。」

私「何がどう違うねん。どこがどう大丈夫やねん。」

何を言っているのかさっぱり分かりません。

『人を見たら泥棒と決めつけろ!』が信条の私です。

そう簡単には騙されるはずもありません。

私「あのね、私達の息子達は2人共成人していて、兄は社会人、
弟は大学3回生ですよ、卒業までの学費も教育信託で積んであるし、
何故これ以上生命保険を掛けなければならないのでしょうか?
第一、昨年、私の教育的指導の下、
保険は掛け捨てを中心に見直したはずです。」

ムカついてくると段々標準語になってくるのが私の特徴です。

そもそもこのバカ嫁には金銭感覚が完全に欠如しており、
過去20年に渡り、何も考えず勧められるままに、学資保険、積立式生命保険、
がん保険、総合医療保険、死亡保険、生協の共済保険等々、
毎月毎月320ペリカ以上の保険料を撒き散らかしてきた女です。

「もしもあなたに何かあったら
残された私達家族はどうして暮らしていったらいいですか?
もしもの時に備えた最低限の保険を入っているだけです。」
と居直る嫁。

(君の最低限っていくら?)

「私の死後、あなた方が今より良い生活をするために、
現世の私が苦労をしなければならない合理的な理由を
400字以内でご説明願います。」
と返す私。

すったもんだの末、昨年やっと、保険料を月200ペリカ位に見直したばかりです。

それでも私にすればとても容認できない金額ですが、、

嫁「ぐちゃぐちゃ理屈ばっかり捏ねてんと、
なんでもええから、ここにサインせんかい!」

と 闇金張りの恫喝をしてくる嫁。

この圧力に負けてはいけない。何とか言い返さなければ、、、

私「プル、いやP生命保険っていうのはフルコミ、
高収入で有名な会社ですよ。
そんな会社でトップクラスのライフプランナーっていったら年収数千万、
下手したら億男。そのお金はどこから出ているか考えた事がありますか?
えっ、今晩9時半にロイホで会うから
その時までに契約書を持っていかなければならない?
内容を確認もせずにサインをする訳には参りません。拒否権を発動します。」

嫁「ほんだら、とっとと読まんかい!
お前はいつも本ばっかり読んでるんやから、早よ読めるやろ。5分で読め。」

私「このライフプランナー、東京の〇〇支社と書いてありますが、
大阪に出稼ぎに来られてるんでしょうか?
もしかして東京の親戚、知人を喰い散らかすだけでは物足りず、
義理の母の知人まで毒牙にかけようと
大阪まで遠征して来ているように見えるのですが、、、

それとこの保険金の合計金額に54ペリカと書いてありますが、
その横に米粒大で(外貨建て保険料は含まず)って書いてあり、
それを足すと月207ペリカにもなり、とてもお手頃な保険とは思えません。

そもそも、私はオリンピックイヤーには年金が受給できるような年齢なのに、
為替リスクを取ってまで
こんな保険に入らなければならない合理的な理由はありません。」

本当に情弱女は恐ろしい、あの人の娘婿だから大丈夫だの、
こちらの話をよく聞いてくれるだの、男前だの、
もう私が何を言っても聞く耳を持ちません。

取り敢えず、今日は絶対にサインをしない旨を告げ、
冷却期間を置くしかありませんでした。

そこにタイミングよく、東京に出稼ぎに行っている長男が、
友人の結婚式に出席するため帰ってきました。

これはラッキー、私のいう事は絶対に聞かないけど、
長男のいう事は妄信するという母親の習性に期待するしかありません。

トラブルを聞きつけた長男が、

「あんな、オカン。保険の実質返戻率ってどれくらいか知ってるか?
競馬、競輪等の公営ギャンブルが75%、宝くじが約45%、
生命保険は確実にそれ以下やで。

保険会社のIR情報見てみ。

保険会社にはアクチュアリー(保険数理士)という、
保険会社が絶対に損をしないように保険を設計する人がいてて、
どんな事があっても、保険会社が儲かるようになってるんや。

このアクチュアリーっていうのは民間資格やけど、
司法試験より難しいと言われてるんやで。

そんな人達に勝てるわけないやん。

それに、P生命やったら、俺の大学時代の友人でKOからD通、
P生命に転職後3年で全国TOP10に入り、年収数千万、っていう奴がいるけど、
そいつに聞いたら、貯金が一番、保険は入るだけ損ってハッキリ言ってるで。

また、契約を取るコツは、スピード第一、押して押して押しまくり、
相手に考える時間や誰かに相談する時間を与えない。

悩みを聞くふりをしてその悩みを
解決できるような気がするような保険を奨める。

貧乏人は相手にしない。

今払っている保険料を聞いてから同等の金額の保険を提案するのが鉄則やて。

ほら、オカンはもう型に嵌められてるやん。

止めときって、その分iDeCoや積立NISAにした方がましやて。

オトンとオカンの年齢やったら死亡保険だけで充分。

取り敢えずこの本読んどき。」
とアマゾンで「生命保険の罠(後田亨)」という本を
注文までしてくれました。

流石、我が息子、成長したもんだ、と感心していましたが、ふと思い立ち、
本当に生命保険と競馬どちらの返戻率が高いか試算して見ました。

前提条件

1.生命保険 毎月5万円年間60万円 10年間積み立て投機(投資ではない。)

2.競馬 春秋の天皇賞で1~3番人気の馬に複勝馬券を各10万円 年間60万円購入

10年間の実績値(2009年春から2017年秋までの10年間20レース JRA HP DETA)

さてそのリターンは!!!!!!! な、なんとJRAの圧勝です。

その総払戻額6,870,000円

毎年4月と10月に30万円積立と考えたら、
ざっと年利換算1.37%前後で回っている計算です。

それも複利計算で、、、、これは凄い!

JRAは偉大だ!競馬もやってみるもんだなぁ。

この10年間で1-3番人気のお馬様が全て1着になれなかった、
所謂この投資法で、配当「0」のレースは2015年春の天皇賞だけです。

20回中、僅か一回、
残りの19レースは3番人気までのどれかが一着になっています。

念には念を、歯には歯を、
粘着質の私は同時期に国債を買ってみたらどうなるかも試算して見ました。

2008年4月末から2017年10月末まで、
天皇賞の開催日の翌月曜日に2018年4月満期の国債を購入した場合
(2018年は10年物、2017年は9年物・・・)と
結構細かくシミュレーションを行ったところ、
2018年5月1日の受取額は元利合わせて、6,216,030円
これまたJRAの圧勝です。

こら麻生のおっちゃん、黒田のじいやん、お前らなぁ、
高い給料取って偉そうなこと言いやがって、
ギャンブルに負けてどうすんねん。

PS. 2,3日して嫁が何も言ってこないんでそれとなく聞いたら、
「保険は断った。そしたら、渡した資料(30枚以上)は
全て返却してくれと言われた。
やっぱり長男の言う通りや。あの子は賢い!」

いや、私は20年前から保険は損するでって言い続けてたんですけど、、、、、

今年の秋には「勝ち馬に乗ろう!複勝投資術」って本を
上梓する予定ですので、買ってください。(笑)

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