つい最近不渡り事故からの復活劇を僅か2週間で実現できた
奇跡的な成功例がありました。
4月4日(土)夜中の22時にK社から緊急相談が入りました。
な、なんと!
「4月6日(月)の支払手形決済資金1億4,500万円が、
得意先の好意でもって前払いいただき
不渡り回避のはずが、ダメになった(悲!)」
との由???
なんでやねん? と尋ねると、
メイン銀行の支店長が、
「売掛債権譲渡による融資しており、来月の手形決済資金を確保出来るか?
保証能力のある法人の保証無ければ、
今回の得意先の前払いによる入金は、貸付金の回収に充当する!」
との宣告をして、何度頼み込んでも
聞き入れてくれなかった(怒!)との話でした。
そこで、急遽翌日の4月5日(日)の予定を変更して、
早朝6時過ぎから出かけました。
現地に着いて、状況を把握すると
不渡り事故回避不可能であることがはっきりしました。
その理由は、
1.リーマンショック以降の製造業を襲った在庫調整の大波で、
受注が急減して、今後の資金目途立たない事。
2.その前の戦略ミスで、大損をこいでしまい、
赤字補てんの為に目一杯の借り入れをして、限界を超えていたこと。
しかしながら、多くの社長が、
このままではやばいなあーーーとは、思いながらも、
やめられない止まらないーーーの世界の住人ですから、
ぎりぎりまで、会社存続を図り、悪あがきをしてしまいます。
4月6日も、本来4月20日振り出しの120日サイトの約束手形を
135日前払い頂くご支援をいただけたのでした。
しかも、前払い資金を銀行から借り入れまでして、
そのK社を救いたかった訳です。
そこまでして救いたかったK社とは、
確かな技術力があり、
しかも社長のお人柄が実直であり、信頼関係があったからです。
かかる経緯の根本原因は、
小型機械で成功して、少し欲が出て、
分不相応な大型機械にチャレンジしたことです。
少しの背伸びではなくて、それは、高下駄を履いて、
竹馬に乗った状態でんなあ?
具体的には、土地を買い、工場を新築して、新品の機械を購入しました。
更に、人員も増強しました。
しかしながら、フライ級のボクサーが
ヘビー級のボクサーに戦いを挑んだ如くに、
コテンパンにライバル企業に叩かれて、
あっという間にノックアウトされました。
すなわち、粗利がマイナスになる惨敗でした。
設計ミス、歩留まりの悪さ、製造失敗等など 最悪の結果でした。
そのリカバリーのために、極端な安値受注で、墓穴を掘ってしまいました。
悔やんでも悔やみきれない大チョンボでした。
しかし、覆水盆に返らずでありますから、
気持ちを切り替えることにしました。
すなわち、「今日からスタート!」の気持ちで
「事業再生」にチャレンジです。
4月6日は、手形受取人様に緊急FAXによるお詫びをしました。
そして、「洲山流会社分割再生スキーム」による
債権者説明会を4月22日に行いました。
幸い約100名の債権者が参加されましたが、異議なく終了できました。
その際に、大変なご迷惑をおかけした債権者の皆様にお伝えした弁済案は、
10年間で2割配当案でした。
また、分割新会社は資金が不足していますから、
前金取引を要請されると立ちいきません。
そこで、信用補完いただける信用力のあるスポンサー企業を
洲山ネットワークで超短期間に見つけられた事もラッキーでした。
何より嬉しい事は、得意先にお詫びと、
「洲山流会社分割スキーム」にて事業再生するので、
引き続きお取引をお願いしましたところ、
皆様「応援するからがんばれ!」と激励されたこと。
そして、心配をかけた社員も
「社長が事業継続するなら、一緒に頑張りたい!」と言ってくれた事です。
苦楽を共にした社員とその家族を路頭に迷わすことを危惧していましたが、
可能な限りの社員を継続雇用できる事になりました。
正に、「地獄に仏」に仏に近づけ、
「捨てる神あれば、拾う神あり!」の拾う神に近づけたこと
が、洲山にとっても嬉しいことです。