M&Aの準備段階
ここではM&Aの流れを、各プロセスに分けて解説します。
最初にサポートしてもらえる会社と契約します。
会社売却(事業売却)を自社だけで行うのはほぼ不可能です。
依頼する会社によって価額は上下します。
経験豊富で信頼、できれば売り手側に特化した会社を選ぶと安心です。
次に自社の企業価値を確認します。
適切な算定手法の選択や、改善点なども洗い出しましょう。
改善点がある場合は、時間に余裕があるならば、すぐに売却するよりも改善してからの方が高値での売却を期待できます。
続いて買収先のリストアップを行います。
どんな買収企業を選ぶかで、M&Aの成否は大きく左右されます。
効果的な方法としては、最も自社を魅力的に感じる企業はどこか、を自身に問うことです。
ここまでが準備です。
交渉とデューデリジェンス、売却契約
買収先候補を5~10社前後に絞ったら、いよいよ交渉です。
それぞれの企業と守秘義務契約を結んだ上で、具体的な情報を開示します。
買収先による提案、条件など確認されますので、本格的に交渉に入る会社をさらに絞りましょう。
ここからは買収希望企業はデューデリジェンス(詳細調査)を実施、売り手側はその対応をします。
主に、事業性に関する調査、財務、会計、税務に関する調査、法的側面に関する調査を弁護士に依頼するのが一般的です。
必要に応じて、組織や人事全般の調査、ITや不動産に関する調査を行うこともあります。
基本合意書の締結後、さらに法務・会計・税務監査が無事終わり合意できたら、売買契約を結びます。
従業員や取引先をはじめとする関係者への告知は、契約が成立後にようやく行われます。
重要な売却のタイミング
一般的に、会社売却(事業売却)が成約するまでには、通常数か月から1年程度の時間を要します。
時間に余裕があるのであれば、経営の見直しを行いましょう。
少しでも売却価格を高くするために、買い手探しに時間をかけるよりも、あらかじめ事業をブラッシュアップさせておく方が現実的です。
買収希望企業が、ゼロから立ち上げるよりも買収の方が有利だ、と思える技術、ノウハウ、従業員、販路などの強みを磨きましょう。
判断材料のひとつとして、売却する業界の株価は常時チェックしておくべきです。
株価は業績の先行指標といわれるように、同様の将来性の評価を見出すケースがよく見られます。
業界の株価が高いとき、すなわち市場評価が比較的高い時期が、売却のタイミングといえます。
また、いずれM&Aを考えていて業績が好調ならば、早い段階からプロのM&A支援をおすすめします。
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