人気業種は売り手市場
M&A市場には多種多様な業種が存在します。
そのなかでも、すぐに契約が決まる人気の業種、逆に契約が決まりにくい業種も存在します。
もし人気業種に該当していれば、常に多数の買収希望があるため選ぶ立場として交渉できるからです。
処遇に関する条件も通りやすく、なにより売却価格に期待できます。
もちろん、不人気業種だから買い手がつかない、と諦める必要はありません。
ただ、人気業種に属している方が、会社譲渡も事業譲渡も比較的順調であるのは間違いありません。
実は、本当の人気業種はあまり案件が表に出てきません。
仲介サイトなどに表示される前に、水面下で契約が決まってしまうからです。
ビルメンテナンス業がその代表です。
売上規模も大きく利益も安定しやすい、かつ業界再編が進んでいることもポイントでしょう。
ニーズが強い業種の共通点
会社譲渡ならびに事業譲渡において、ビルメンテナンス業が非常に人気業種であることを前述したしましたが、それ以外の業種はどうでしょうか。
ニーズの強さでいえばIT企業も人気です。
IT関連は人材育成に時間を要するため、定期的な採用をしていても常時人材不足といえます。
買収希望企業にとって、技術を持った人材が揃う企業は魅力的であり、例え現在の業績がそれほど良くなかったとしても、譲渡企業の売り手市場の契約となることがほとんどです。
つまり、技術者を雇用する業種は、M&Aにおいて有利といえます。
また、飲食業も人気があります。
買収希望企業によって享受したいメリットは異なりますが、例えば好立地の物件やブランドが目的であることも多いです。
さらに1店舗よりは複数店舗、できれば5店舗以上のチェーン展開であれば売上規模も大きいため、譲渡価格も上がります。
具体的な業種紹介
ニーズの強い業種の特徴をまとめますと、業界再編が進んでいて、売上規模があり、技術者がいて、物件やブランドに価値がある業種ということになります。
このような業種の譲受けを希望される企業が大変多いことから、成約率が高くなっています。
言うまでもありませんが、すべてを兼ね備えていなくても問題ありません。
ほかに、サービス業(人材派遣・紹介、LPガス、病院、クリニック、会計事務所、学習塾、リース、ホテル、旅館、不動産管理、運送、物流、レンタル)、小売業(ドラッグストア、調剤薬局、薬品卸、食品)、製造業(金属、製造、加工、印刷)などがあります。
これらの業種は、引き合いを多数受ける可能性が高いため、ぜひお早めにご検討ください。
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