「オーナー社長歴45年洲山が語る社長のための分散株式の集約で経営権を確保する方法」が紀伊國屋書店梅田本店の週間ベストセラーで1位になりました

あなたの葬儀の後で何が起きるのか?

いきなりですが、ぶしつけな質問をお許しください。
「あなたは不死身ですか?」
まさか、イエスと答えた方はいらっしゃらないでしょう。
もしあなたが、本当にご自身が不死身であると信じるなら、この先はお読みいただかなくて結構です。
不老不死の秘法がない以上、どのような実績を残したオーナー経営者でも、どんなに富を蓄えていても、やがて天寿を全うする日はやってきます。
しかもその日は、ある日突然かもしれません。

人は必ずいつか亡くなり、相続という決まりがある以上、株式は分散していきます。
そして会社法をはじめとする法令がある以上、オーナー会社は株式が分散すればするほど経営が難しくなっていきます。
その後、高い確率で問題が発生すると断言できます。
どのオーナー経営者であろうと、どんなオーナー企業であろうと、有効な手を打っていない限り、一定の株式分散リスクが存在する事実からは逃げられないわけです。

目の黒いうちに、すべきことをする責務

ところで、幸いにもあなたはまだ元気です。
現時点では、ご自身が亡くなった後のことなど想像もしていないでしょうし、したくもないでしょう。

私の見る限り、自信とカリスマ性にあふれ、順調に事業を続けている経営者ほど、後継問題や遺産相続を軽視している傾向が強いと感じます。
目の前の仕事に打ち込み、課題の解決に没頭し、数字で結果が出ているからこそ、人生は楽しく充実していると感じられるからです。

まさか、万能感に満ちている自分が死ぬかもしれないなんて、頭の片隅にもないのです。
皮肉にも、あなたが優秀なオーナー経営者で、会社の価値が高ければ高いほど、後継問題や相続ではもめ事になる確率は上がります。
なぜなら、シンプルに言って、お金が絡むからです。

だからこそ、あなたは、自分自身が元気で、目の黒いうちに、第三者から見てもどこからも非の打ちどころのない対策を打っておくべきです。

「分かってはいるけどいろいろ忙しくて……」と言い訳をなさる方もいます。

承継問題は頭の片隅にあっても、まだ遠い話だと考えがちです。実はすでに後継者候補が育っているのに、それが息子や娘だと、いつまでも幼少時のイメージを引きずり、どうしても「まだまだ任せられない」と思い込みがちです。
ましてご自身は元気なのですから。

必要性や概要は理解していても、つい面倒で、あるいは正面から考えたくなくて放置しているのであれば、厳しい言い方ですが、結局何もしていないことと何ら変わりません。

オーナー社長である以上、自分でするしかありません。
考えてもみてください。
手腕や経験に長け、カリスマ性があり、もしかしたら会社では神様のように扱われているあなたの目が黒いうちから、あなたが「死んだ後」の話を相談しに来る勇気のある人がいるでしょうか。
家族や親戚が集まる機会が盆と正月くらいしかない状況で、経営権の承継や相続対策の話を持ち出せる人がいるでしょうか。

あなただって、おそらくは「かまどの灰まで自分のもの」とお考えかもしれませんから、急にそんな話を持ち出されたら「オレを殺す気か!」と不快になるに違いありません。

ただ、そのせいで、家族みんなが血みどろの争いになり、会社の先行きが不透明になるとしたら?
急な不幸や認知症のリスクが、あなたにだけはないというはずはありません。

結局、世に言う「老害」や「晩節を汚す」といった状況になる前に、あなた自身が決断し、動いて、あなた自身の手で対策を打つしかないのです。

本書は、オーナー社長が、安心して経営を進めながら、最大の使命である後継者を育成し、事業承継をスムーズに行うために、絶対外すべきでない「経営権確保の原則」を述べていきます。

本書の内容
  • 第一章…経営権をめぐる争いー「お家騒動」から学ぶ経営権の確保の必要性と重要性
  • 第二章…少数株主が存在するリスク
  • 第三章…株式価値はどう計算するか?
  • 第四章…オーナー社長の株式集約サポート事例集
  • 第五章…経営権安定の「必要3条件・十分3条件」とサントリーに学ぶ企業の事業承継

オーナー社長歴45年の著者だからわかる分散した株式を集約する秘訣

  • 少数株主リスクの最小化には社会的意義もある
  • 「お家騒動」の典型的なパターンを整理すると?
  • 全ては結局、経営権=株の議決権に行き着く
  • もうかっている経営者こそ責任がある
  • 過半数を確保していなければ「クーデター」に遭うリスクが
  • 株主代表訴訟で役員が全てを失うことも
  • 経営権とは何か、まずは再確認を
  • サントリー一族はどのように経営権と経営理念を承継していったのか
  • 株式集約・経営権確保のために今すぐすべきこととは

8月26日、日経新聞にインタビューが掲載されました

2023年8月26日付日本経済新聞朝刊「著者インタビュー広告」より転載

著者:喜多洲山

喜望大地会長、オーナー社長歴45年。
社長の経営安定化と安定した経営権の事業承継をミッションとする。
ローカル小売業の3代目として年商1億円から50億円まで拡大し、SBI等ベンチャーキャピタル4社から出資を受けIPOを目指すも、負債30億円を抱え、破綻寸前の経営危機に陥る。
内容証明郵便300通、特別送達100通、所有不動産の競売9物件、数え切れない差押など、筆舌に尽くせぬ艱難辛苦を経験する。
修羅場体験の中で事業継続に奔走し、組織再編とスポンサーへのM&Aで事業を再生。その経験を生かして、18年間で約1,100社の事業再生・変革に成功する。
「社長に笑顔と勇気を与え続ける!」を旗印に、悩める社長の救世主として、事業承継に重要な経営権の承継コンサルを日本全国で展開する。

認定事業再生士(CTP)、立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。
著書に『少数株主のための非上場株式を高価売却する方法』『あなたの会社をお救いします――事業再生総合病院』(共に幻冬舎)、『社長最後の大仕事。借金があっても事業承継』(ダイヤモンド社)、『ハイリスク金融商品に騙されるな!』(共著、PHP研究所)などがある。